ある日突然かかってくる、「0120890019」という知らないフリーダイヤルからの電話。
迷惑電話の類ではないかと警戒してしまいますが、実はこの電話番号、決して怪しいものではありません。逆に、無視し続けるとあなた自身がリスクを負う恐れもある電話なのです。
ここでは、放置するのは得策ではない「0120890019」からの着信について、その発信元やかけてきた理由、無視するとどうなるかなど、気になる情報をひとつずつ具体的に解説します。
謎のフリーダイヤル「0120890019」
このページでは、次の3つのポイントについて詳しく解説しています。
それぞれの子細については、以下からの章をぜひご一読ください。
0120890019は新生フィナンシャル「レイクALSA」
金融庁が提供している「登録貸金業者情報検索サービス」を見ると、「0120890019」は、新生フィナンシャル株式会社の正式な広告用電話番号のひとつとして登録されています。
新生フィナンシャルとは、カードローン商品「レイクALSA(アルサ)」の提供や、「新生銀行カードローン エル」の保証事業などを行っている、新生銀行グループのうちの一社です。
つまり「0120890019」からの電話は、これらのカードローンに関する担当者からかかってきている可能性が高いと考えられるでしょう。
業者情報 商号・名称 新生フィナンシャル株式会社 代表者名 鳥越 宏行 代表者名(フリガナ) トリゴエ ヒロユキ 郵便番号 101-8603 本店(主たる営業所) 東京都千代田区外神田三丁目12番8号 電話番号 0335259000 広告用番号(中略)0120890019
引用元:金融庁「広告用電話番号」
0120890019から電話がくる3つの理由
新生フィナンシャルから「レイクALSA」などカードローンに関する電話がかかってくる理由は、大きく分けて以下の3つです。
はじめに、これらはどんなとき、どんな人へ向けてかかってくる電話なのかをご説明します。
①カードローン申し込みの確認
レイクALSAでキャッシングの申し込みを行っていた場合、その申し込み自体が間違いないか、記載されている電話番号は本人のものかなど、申し込みについて確認する目的で電話がかかってくることがあります。
これらの確認がとれなければ本審査へ進めずカードローンを利用できなくなってしまうため、最近レイクALSAに申し込んだ覚えがあるなら、0120890019からの電話は必ず折り返すようにしましょう。
②限度額増額案内などの営業
また、元々レイクALSAとの取り引きを継続して行っている方なら、新生フィナンシャルから優良顧客と認められ、融資限度額の増額に関する案内電話がかかってくる可能性も高いでしょう。
レイクALSAの利用限度額については、公式サイトにて以下の説明がされています。
貸金業法により利用限度額はご年収の1/3の金額が上限とされています。ご契約当初は、ご契約額(極度額)と利用限度額は同額ですが、ご年収やご利用状況等によって変動することがあります。
引用元:レイクALSA「お借入れ・増額をお考えの方」
年収に対して利用限度額が低かったり、これまで一度も返済を滞らせず利用してきたりしている方に0120890019から着信があった場合、内容は限度額アップの案内かもしれません。
③支払い延滞に対する返済の督促
レイクALSAや新生銀行系のローン商品を利用していて、うっかり月々の支払いを延滞してしまっている場合、0120890019からは督促の電話がかかってきます。
詳しくは後述しますが、たとえ今後支払う意思があったとしても、この電話に対しては早めに対応しなければ必要以上の不利益を被る恐れがあるとお考えください。
心当たりのある方は、急いで折り返しの連絡を入れるのが得策です。
思い当たる理由がなくても念のため折り返しを
また、レイクALSAやその他新生銀行系の取り引きに全く覚えがない場合でも、0120890019からの電話は念のため折り返して要件を確認しておいたほうがよいでしょう。
思い違いで延滞が発生していたり、何かの間違いがあったりする場合、取扱商品や事業の性質上、早めに用件を聞けなかったときのリスクが非常に大きくなるためです。
0120890019からの電話を無視すると?
では、新生フィナンシャルからかかってきた電話を放置すると、具体的にはどのような不利益を被るのでしょうか。0120890019からの着信を無視し続けた場合に起こり得る以下の問題を考えてみます。
しつこい架電がストレスになる
0120890019からの連絡の理由が、「レイクALSA」などのカードローン会社からの督促であるとき、電話を無視したからと言って、借り入れがゼロになるわけではありません。
きっちりと電話で対応して事情を話すか返済が完了するまでは、定期的に架電があることは間違いないでしょうか。
状況によっては、しつこいほどに着信があるので、ストレスに感じる場合も少なくありません。
しつこい架電やストレスを避けるためにも、無視せずに対応することが大切です。
遅延損害金により借金が膨らむ
もし0120890019からの着信が「レイクALSA」などカードローン支払いの督促だった場合、その時点で既に「遅延損害金」が発生しているかもしれません。
遅延損害金とは名前の通り、支払いが遅延した場合に支払わなければならない賠償金のこと。
レイクALSAでは、年率20.0%に設定されています。
仮に30万円を借りており、10日間滞納してしまったとすると、「30万円×0.20÷365日×10日」で、計1,643円の損害遅延金を支払わなくてはなりません。
この遅延損害金は、期日を過ぎた1日目から発生します。そのため督促電話への対応が遅れると、その分賠償金はどんどん膨らみ、借金の総額が大きくなる恐れがあるのです。
ご融資額 1万円~500万円 貸付利率(実質年率) 4.5%~18.0%
- 貸付利率はご契約額およびご利用残高に応じて異なります。
ご利用対象 満20歳~70歳(国内居住の方、日本の永住権を取得されている方) 遅延損害金(年率) 20.0% 引用元:レイクALSA「商品概要(貸付条件について)」
ブラックリスト入りしてしまう
レイクALSAを提供している新生フィナンシャルは、「JICC」および「CIC」という個人信用情報機関へ加盟しています。
信用情報機関とは、加盟会社が登録したローンなどに関する「信用情報」を管理・提供している組織です。
そして「JUCC」と「CIC」は同じ信用情報機関である「全国銀行個人信用情報センター」も含めて、提携のうえ情報交流しています。
保有する信用情報のうち、特に延滞などの情報は、多重債務者の発生防止対策などを理由に、この3者間で共有される仕組みです。
0120890019からの督促電話を放置し、連絡のつかないままカードローンの支払いが2~3か月延滞すると、その情報は上記信用機関のデータベースへ信用情報として登録されます。
これが、いわゆる「ブラックリスト入り」の状態です。
JICC、CICともに、延滞情報の保有期間は「契約期間中および契約終了後5年以内」と定められています。
つまり、一度信用情報に記録されると、以後、大体5年間はこのブラックリストへ入った状態が継続するということです。
ほとんどの金融機関やクレジット会社などはいずれかの信用情報機関へ加盟していますから、0120890019からの電話を無視し続けブラックリスト入りすると、その後長期にわたって、新しくクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりすることが難しくなる可能性が高いでしょう。
センターは、次の個人信用情報機関と提携して情報交流CRIN(Credit Information Network:クリン)を実施しており、センターおよび提携個人信用情報機関の会員は、各機関の延滞、代位弁済等の情報および本人申告情報の一部を相互に利用することができます。
各機関の加盟資格、会員名等は各機関のウェブサイトに掲載されています。
裁判や財産差し押さえのリスクも
0120890019から再三にわたってかかってくる督促電話を、さらに長期間放置してしまったとき考えられる最も大きなリスクが、裁判に発展し、強制執行によって自身の財産を差し押さえられることです。
裁判所が強制執行を決定すると、銀行の預貯金や所有している不動産、有価証券、自動車、貴金属などが強制的に差し押さえられ、借金の返済に充てられます。
加えて、会社へ勤めている場合は支給される給与についても差し押さえの対象となるため、延滞の事実が会社に知られるのは避けられません。
そのことで会社に居づらくなる、といった社会的不利益を被る恐れがあることも、知っておきたいリスクのひとつでしょう。
0120890019からの督促を放置したら?
ただし、裁判所による強制執行は、前触れなくいきなり行われるわけではありません。
実際には、督促から強制執行へ至るまでに、いくつかの段階を経るのが一般的です。
最初は、0120890019から着信があったように、まず電話やメールにて督促の連絡がなされます。
これを数か月にわたって無視し続けた場合、次に債権者からの督促状が書面で郵送されてくる可能性が高いです。
ここへ至るまでに債権者へ連絡をとり返済計画について相談すれば、裁判や強制執行はまだ回避できるかもしれません。
しかし、この債権者からの督促状も放置すると、その後裁判所から「支払督促状」、もしくは貸金請求事件として「訴状」が届きます。
これは債権者が裁判所にて債権回収に関する所定の手続きを行ったことによって送付されているため、これも無視したとき、最終的に前述の強制執行へと至るのです。
金銭,有価証券,その他の代替物の給付に係る請求について,債権者の申立てにより,その主張から請求に理由があると認められる場合に,支払督促を発する手続であり,債務者が支払督促を受け取ってから2週間以内に異議の申立てをしなければ,裁判所は,債権者の申立てにより,支払督促に仮執行宣言を付さなければならず,債権者はこれに基づいて強制執行の申立てをすることができます。
引用元:裁判所「支払督促」
0120890019の着信への対処法2つ
0120890019から着信があり、「支払い延滞の件かも?」と思い当たったなら、被る不利益を最小限に抑えるためにも、早急かつ適切に対応することが大切です。
最後は、その対処法について具体的にご紹介します。
延滞状況を確認
まずは、0120890019へ早急にかけ直し、自身の延滞状況や再設定された新たな支払期日を確認しましょう。
期日までに必ず返済すると確約すれば、その日までは支払いを猶予してもらえるため、督促の電話も止まります。
もし指定された期日までの支払いが難しい場合は、実現可能な返済プランについて、電話で相談してみてください。
また、レイクALSAのWeb会員ページでは、返済日の3日前から、返済期日を自ら変更することもできます。
お客さまのご都合でご返済が遅れる場合は、ご返済日の3日前より、「会員ページ」の「ご返済予定日の登録・変更」からご返済日を変更できます。フリーダイヤル0120-09-09-09の自動音声サービスでも変更が可能です。
もし期日通りの支払いが難しいとあらかじめわかっているなら、督促電話がかかってくる前に、自分で返済日を変更しておくようにしてください。
専門家へ債務整理の相談
そして、どうしても返済の目途が立たないのであれば、弁護士や司法書士など、法律の専門家へ債務整理の相談をするのもひとつの方法です。
借金を整理するには、債権者に対して金利カットなどの交渉を行う「任意整理」や、裁判所を介して自己破産や個人再生の手続きを行う「法的整理」といった手段があります。
このような債務整理に関して法律的な観点からアドバイスを受けることにより、借金完済までの道筋が明確になるかもしれません。
加えて、相手方との交渉まで依頼すれば、遅延損害金や利息の減額、分割払いの提案など、返済条件についてもできる限り無理のない形へ調整してもらうことが期待できます。
まとめ:0120890019からの電話には早めの対応を!
0120890019は、カードローン商品「レイクALSA」を提供する新生フィナンシャル株式会社の正式な電話番号です。
用件は、カードローン支払いが延滞していることによる督促の連絡かもしれません。
ここでご紹介したようなリスクを避けるためにも、すぐに折り返し、今後の返済計画について相談しましょう。
時には弁護士など専門家の力も借りながら、自身に合った解決方法を模索していくことが大切です。